WOW! Fugaku Supercomputer

WHY

2020年に向け、訪日客は4,000万人を超えるはずでした。2016年3月にこの方針が発表されたときの訪日客は2,500万人。4年間で1.6倍の伸びは素晴らしい成果で、インバウンド需要という言葉も生まれ、観光業界は元より、百貨店から小規模店舗まで盛り上がりをみせました。一方で急激な変化には軋轢を伴うもので、東京や大阪、京都、札幌、福岡などの都市圏は、訪日客で溢れ、マナーをはじめとした様々な課題を生みました。一極集中の結果です。しかし日本はこれらの都市だけでできているわけではありません。日本人さえも知らないような素晴らしい場所、景色、様々なものが日本各地に点在しています。われわれはこの日本人さえも知らない、埋もれたwowを発掘し世界に発信する事は長期的にみてとても意義のあることだと思いました。一部の都市や歴史仏閣だけによらない『日本の素晴らしいwowを再発見する』。そしてその再発見を元に『次の有意義な何かにつなげる事』。それがこのWOWプロジェクトのミッションです。

WOW 02 / Fugaku Supercomputer

2020年6月、スーパーコンピュータの計算速度を競う世界ランキングで1位となった理化学研究所「富岳」は、2021年6月現在も3期連続1位を続けている。そんな日本が誇る世界1位のスーパーコンピュータってどんなのだろうと思い調べてみると、紹介映像がしょぼい。世界一位ってこの程度か?確かにコンピュータってただの箱でしかないが、もう少しなんとかならないものか?そんな一言からこのプロジェクトは始まった。

撮影に立ち会っていただいた神戸の計算科学研究センターの方がいうには、富岳が目指しているのは、計算速度だけでなく、「使いやすいスパコン」ということだった。既存のアプリケーションへの対応など、京よりもさらに民間での使い勝手を意識したアップデートとなっているそうだ。

事実、ウイルスの飛沫やエアロゾルの可視化シミュレーションによるマスクの有用性や、今ある多くの医薬品の中からウイルスの治療薬の候補を探す創薬シミュレーション、災害時に何が起こるかのシュミレーションまで、我々に身近なテーマで計算速度の速さを活かした試験運用を行なっていた。

いま「富岳」は、我々の未来のために様々な計算をしてくれている。世界最速のスパコンが世界の限界を越えていく。一見ただの箱の行列を如何にかっこよく映像化するのか?我々なりに挑んだ結果がこれだ。

 

MOVIE

CREDIT

Executive Creative Director: Katsunori Nishi
Creative Director: Jun Fujiwara
Art Director: Ryota Ichikawa
Planner: Miho Takano, Takafumi Tsujino, Mieko Kawasaki, Koji Kitada, Yoshimi Ogasawara, Cheng Chien Hsiang

Film Production: PARAGON Co., Ltd
Director: Daisuke Inoue
Senior Producer: Koki Nakajima
Producer: Yukari Nakagawa
D.P. Takahiro Nakano
Music Producer: Yusuke Kasagi
Composer: Yuichi Yagi
Sound Engineer: Shinobu Koike
Editor: Yoshitaka Shibayama

Sponsor: RIKEN
Products: Fugaku

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