Overview
オイシックス・ラ・大地のコーポレートサイトは、「安心・安全な野菜を届ける」という理念と、IR・CSR・NEWSなど多層な情報を迅速に発信できる構造を両立。M&Aや社名変更を経た複雑な背景のもと、ブランドごとの個性や哲学を可視化する設計とし、Oisix・Radish Boya・大地を守る会の統合後も一貫した企業像を発信可能に。各部署の実務ニーズに応じたCMS設計により、誰でも使いやすい運用環境を構築。変化する事業にも柔軟に対応できる“成長するWeb基盤”として機能している。
食の安全と持続可能性が社会的課題となる中、「安心・安全な野菜をご家庭に届ける」という理念を掲げてきたオイシックス・ラ・大地株式会社。その歩みは、単なる食品宅配の枠を超え、農業、環境、暮らしの在り方そのものへの提案へと広がってきました。
しかし一方で、M&Aによる企業統合やブランドの多様化、IRやCSRを含む情報発信の多層化など、社会との対話の手段も複雑さを増しています。そうした変化のなかで、企業の想いや事業の全体像を、誰にとってもわかりやすく、素早く届けられる基盤=コーポレートサイトの再設計が求められました。
このプロジェクトは、「企業の思想」と「日々の実務」、「ブランドの多様性」と「統一感」という相反する要素を、美しく接続するための挑戦でした。
オイシックス・ラ・大地株式会社のコーポレートサイトは、「安心・安全な野菜を家庭に届ける」という企業理念と、日々多くの情報を発信する企業体制の両立を目指して設計している。IR・CSR・NEWSといった情報更新の頻度が高いコンテンツを前提に、CMS(WordPress)による動的な構造を採用。スピード感のある発信が可能なサイト基盤を構築した。
オイシックス・ラ・大地は、Oisix、Radish Boya、大地を守る会という異なる背景と個性を持つブランドを統合した企業である。それぞれが持つ思想や顧客層、商品特徴を正しく伝えるために、サービス紹介の構成にはブランドごとのストーリー性と差別化を反映した。また、企業理念や哲学(フィロソフィー)を視覚的に訴求するページを設け、訪問者に対して企業の存在意義と姿勢を明快に伝える設計とした。
このサイトは「見せる」だけでなく「社内で使いこなせる」ことを重視している。各部署への丁寧なヒアリングを通して、異なる情報発信のスタイル・頻度・更新の技術的スキルを把握。それらをもとに、部署ごとに使いやすく、属人化しにくいCMS設計を実現した。その結果、マーケティング部門、IR部門、広報、CSR担当などが自らの手でスムーズに情報発信できる体制が整った。
企業統合を経て、社名が2度変更されたことにより、サイトにはロゴやメッセージの刷新、コンテンツ構成の見直し、旧来ドメインの整理など複雑な課題が発生した。そのたびに、全体設計を柔軟に見直しながら段階的な大規模改修を行い、ユーザーにも社内運用者にも負担が少ない移行を実現。現在のコーポレートサイトは、その積み重ねの成果として、ブランド統合後の新しい姿を的確に伝える器として完成している。
日々情報量が増え、事業も変化し続ける同社にとって、Webサイトは**単なる広報ツールではなく、企業としての成長を支える“動的資産”**となっている。CMSを基盤とした運用体制により、将来的な事業の追加や、ブランド戦略の転換にも柔軟に対応できる構造を確保。今後も、“土の上の哲学”と“都市のスピード”をつなぐ企業の中枢として機能し続けるだろう。
Date | 2016〜 |
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Industry | Retail |
Location | Global |
Grand design