Projects

Overview

ShinkoQは「汚れを落とす」のではなく「汚れを寄せつけない」新発想のヘアケアブランドとして誕生。日中両市場を想定し、アンケート調査を通じて「アンチポリューション」という共感性あるコンセプトを確立した。競合分析を経て、“新しさ”と“王道感”を両立するデザインを追求し、スラッシュ(/)を象徴としたシンボルを開発。リアル店舗とECを見据えた視認性重視の設計により、機能性とブランド力を備えた新カテゴリの確立を目指した。

ShinkoQ

Creative idea

|1|「汚れを落とす」から「汚れを寄せつけない」へ

ShinkoQは、既存のヘアケア発想とは異なる、新たなソリューションを探るプロジェクトとして始動した。そもそも髪の毛は、皮膚の5倍以上もの表面積を持ち、汚れが非常に付着しやすい性質がある。だからこそ、“洗い落とす”のではなく“付着しにくくする”という逆転の発想が出発点となった。

|2| 日中マーケットでの共感性を探る:「アンチポリューション」という概念

プロジェクトは当初から日本と中国、両国での販売を前提に設計された。そこで両国の女性に対してアンケート調査を実施。髪に対する悩みや求める効果についてのニーズを抽出し、「アンチポリューション(大気汚染などから髪を守る)」という明快で共感性のあるコンセプトに結晶化した。

|3| 競合分析から導く、新カテゴリでのリーダー戦略

「新しいカテゴリをつくる以上、そのカテゴリ内での第一想起を獲得しなければ意味がない」——この思想のもと、既存の市場や競合製品を徹底的に分析。見た目だけで流行を追うのではなく、“新しさ”と“王道感”を兼ね備えたビジュアルを探る。記憶に残りやすく、ブランドとして自立できる骨格が求められた。

ShinkoQ

|4|「スラッシュ」という記号に込めたシンボル戦略

100案を超えるデザイン試作の中から、最終的に選ばれたのは、コンセプトである“アンチ”を視覚的に象徴する「スラッシュ(/)」のモチーフ。これは否定・遮断・切断といった意味を含みつつ、スタイリッシュでモダンな印象を与える記号でもある。その角度、太さ、位置に至るまで、幾度も検証を重ねながら精緻に設計された。

|5| 販路を見据えた、リアルとデジタルの融合戦略

販売チャネルにはECだけでなく、LOFTなどのバラエティショップも含まれていた。そのため、実際の売り場を何度も視察し、棚の中でどう視認されるかを徹底的に研究。デザインとプロダクトの“空間的存在感”にこだわり、単なるパッケージではなく「売れる構造」として商品を捉え直した。

Award

About

Date 2021.3.20
Industry Retail
Location Global

Information

Grand design

Katsunori Nishi
Creative Director
Jun Fujiwara
Creative Director
Koji Kitada
Art Director
Nayuta Ozaki
Designer
Kano Kameda
Designer
Natsuko Aoki
Designer
Li xi
Designer