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デザイナーの内部制作でイメージ表現をフィニッシュさせる知見。

予算が限られた仕事で利益を確保しつつ内部制作でどこまで品質を担保できるのか?

広告の仕事でイメージ表現を作る作業は避けては通れません。広告で一番コストがかかる部分がイメージや映像を制作する部分になるかと思います。予算がない仕事がきた場合、デザイン会社としてできる限り品質を確保しつつ、企業が有効的な広告を発信することができるような、アイデアやソリューションを提案することがデザイン会社には求められて来ています。ここではグラフィック制作におけるイメージを内部制作でフィニッシュする知見を紹介したいと思います。

撮影ができない状態でイメージをフィニッシュさせる5つのポイント。

Point 01/イメージ資料探し

広告表現で企画やアイデアだしをする際にクライアントとイメージを共有する際にムードボードを制作する。そこに登場させるイメージをフリー素材もしくはできるだけ使用可能なイメージ素材で作成しておく。ここの素材探しでどれだけ頑張れるかがポイントとなります。

Point 02/素材チョイス

イメージの共有で方向感が絞れたら、広告表現の制作へと進みます。企画内容に合わせたベースのイメージ素材をチョイスしてふさわしいイメージへと合成やレタッチを加えて画像加工をおこないます。企業広告においてモデルの撮影は非常に高額なコストがかかるため、できることならあまり手を入れずに使えるイメージ素材を探せるのが仕上がりを高品質に保つポイントです。

Point 03/光源合わせ

内部制作においてイメージ合成をする際のポイント、例えば空間で人物やオブジェクトを合成する際には、空間の光源を特に意識してオブジェクトの素材を探します。時間はかかりますが妥協せず根気よく探します。ここが一番品質を落としやすいポイントになるので気をつけましょう。素材を探す際さらに撮られた写真のレンズの画角を意識して素材を探すとさらにクオリティーが上がります。

Point 04/シャドウ合わせ

設置面のシャドウを合わせる。光源を合わせるということは物体に落ちる影の部分も合わせるということになります。そのまま使える場合は乗算などでうまく使用します。影を作らないといけない場合はできるだけ違和感のないシャドーをブラシで作れるように心がけましょう。

Point 05/トーン調整

合成を馴染ませるための全体のトーンを調整します。考え方的には合成したビジュアルには同じ条件で撮影したものではないので、強制的に共通部分を作ることで合成の違和感を解消します。合成したものをフィルターをつけてもう一度撮影したり、紙焼きしたようなイメージを与えることで違和感をなくすためのポイントとなります。

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