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Overview

台湾の若年層では“メイクしない日常”が浸透し、UVに肌補正や毛穴カバーの機能が求められるように。従来のフェイスUVは軽さやトーンアップ効果は好評ながら、毛穴カバー力に課題があった。こうした背景を受け、「トーンアップ+毛穴カバー」を1本で叶える新UVを開発。忙しい朝でもこれ1本で理想の肌印象を実現する、ベースメイク代替商品として設計された。パッケージも視認性と機能訴求を両立し、若年層の使用シーンに最適化している。

Creative detail

|1| “メイクしない日常”にフィットするUVニーズの拡大

台湾の若年層では、平日はフルメイクを避け、日焼け止めと軽いスキンケアのみで過ごす“ライトメイク”が主流に。こうした流れの中で、肌を守るだけでなく、自然にトーンアップして見せる機能付きUVが、毎日の必需品となっている。この背景には、平均気温の上昇や、マスク着用の習慣、さらには韓国の美容文化への憧れが影響しており、特に「毛穴レスでなめらかな肌」への関心が高まっている。

|2| 既存フェイスUVの限界:満たされない“毛穴カバー”のニーズ

多くのフェイス用UV製品、特に「アクアリッチ」などは、使用感の軽さや自然なトーンアップ効果には定評がある。しかし、毛穴の凹凸カバーに関しては十分とは言えず、ユーザーからは「もう一歩ほしい」との不満が多く寄せられていた。特に、毛穴の目立ちやすい暑い季節やマスク下の肌悩みが増えたことで、ただのUVでは物足りないと感じる層が増えていた。

|3| 1本で“肌色補正+毛穴カバー”を実現:若年層向け新商品開発

そこで開発されたのが、トーンアップ特化型の新フェイスUV。これは単なる改良ではなく、「忙しい朝、これ1本で外出できる肌」を実現するベースメイクの代替プロダクトとして設計された。

コンセプトは以下の3点に集約される:
・肌色をナチュラルに補正(トーンアップ)
・毛穴をソフトフォーカスのようにカバー
・時間をかけず理想の肌印象に仕上がる

この商品は、アクアリッチが苦戦していたフェイスUV市場の再挑戦でもあり、ライトメイク層のニーズを的確に捉えた戦略的商品である。

|4|デザインに宿る機能訴求:くすみと毛穴をデザインで語る

パッケージは、「トーンアップ+毛穴カバー」という2大機能を視覚的に伝えることを最優先とした。具体的には、液剤の色味をモチーフにしたビジュアルで、“くすみが晴れる”印象を演出。

商品棚でも一目で役割が分かるよう、訴求ワードと視認性のバランスを徹底調整。また、若年層にとって「持ち歩きたいかどうか」は購入の重要な基準のため、手に持った時の質感=“手触り”にもこだわり、日常で愛着を持って使えるデザインに仕上げた。

About

Date 2024.05
Industry 化粧品
Location 台湾
Link https://www.kao.com/tw/products/biore/

Goal & Objectives

01 他Biore UVシリーズとの親和性活用
02 シリーズの機能性訴求

Idea & Key insight

01 トーンアップと毛穴補正という大きな2つの機能の強調
02 コアターゲットである若い女性に刺さるパッケージ開発

Information

Grand design

Jun Fujiwara
Creative Director
Chiaki Fukushima
Designer
Yuka Okamura
Designer
Euro Kosaka
Designer